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葉っぱのように

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シルヴィ・ギエム

来年引退と発表された時、本当に動揺した。
涙さえ出てこないくらいの衝撃。

http://www.billboard-japan.com/d_news/detail/21885

ダンサーには、いつかその日が来るし、
ましてや、シルヴィ・ギエムなのだから。

「もう、トウシューズは履かない」
と宣言した時に、
シルヴィ・ギエムが何故シルヴィ・ギエムなのか、
改めて実感した。

トウシューズを履いての最後の日本ツアー。
東京で観て、岡山で観て。
もうこれが、ポアントで立つギエムを観る最後なんだと思うと、
ギエムが舞台に出てきた瞬間から涙が止まらなかった。

だけど、
トウシューズを履かなくたって、
シルヴィ・ギエムはシルヴィ・ギエム。

その後の公演も、もちろん欠かさず観てきた。
それまでのコンテンポラリー作品も素晴らしかったが、
さらにまた挑戦的な作品へも突き進むギエム。
その踊りに、その精神に、
毎回圧倒され、心を揺り動かされてきた。

この喜びは、もっと続くと思っていたのに…

http://www.huffingtonpost.jp/2014/08/14/sylvie-guillem_n_5680508.html

シルヴィ・ギエムは、100年に一人のプリマ。
本当にそう思う。
そして、100年に一人のアーティストであると思う。
しかも、意思を持ち、自ら道を切り開くアーティストだ。

彼女がバレエ界に登場したことで、
バレエの『美』の概念は大きく広がったし、
キャリアの築き方も広がった。

変わらないのは、ギエムのパーフェクトさ。

だからこそ、
変わりゆく人間の身体と、求める美とに
1mmでも差が出てしまったら、
すっぱりと止めてしまうのだろう…
と、トウシューズを置いたときに思った。
(もちろん、私には、
これまでとの差なんて何一つ感じられなかった。
あと10年履いてたってパーフェクトプリマだと思った。)

今回はトウシューズどころじゃない。
踊ることを止める…!?

今回は…
今回は…

何も考えられない。
まだ、ただただ悲しい。

来年は、全公演見に行くし、
もしフランスでファイナルとなったら、
フランスにだって行くつもり。

そして、明日、大阪で『ボレロ』を観る。



2005年の日本公演を前に、
「これで日本でボレロを踊るのは最後」と宣言したギエム。

でも、東日本大震災を受けて、その封印を解いた。
日本人が愛してやまないボレロを、被災地でも踊ってくれた。

今回は、東京バレエ団の創立50周年祝祭ガラということで、
どうしてもとリクエストがあったのだろうか。

最後の最後のボレロ。
またギエムが舞台に現れた瞬間から泣いてしまったりしないよう、
しっかり、瞬きも我慢して観てこようと思う。

でも…でもでも…
『聖なる怪物たち』を観てると…
もしかしたら、演劇とか、
新しいジャンルへ進むのかも…と。
淡い期待を。


by atomsalada | 2014-09-01 21:37 | バレエ